ラジオアプリ「Voicy」を1週間使ってみた感想

こんにちは。Voicy万年5位のゴッホです。先週の月曜日からVoicyと言うラジオアプリを始めてみました。きっかけはイケダハヤトさんが放送しているのを聴いて興味を持ちました。

voicy.jp

1月末からはあちゅうさんイケダハヤトさんが始めたことで、爆発的な伸びを見せているようです。なんとアクセスが集中しすぎてメンテンス中とのことです。

 

 イケハヤさんのブログにも書いてありましたが今後Google HomeAmazon echoなどのスマートスピーカーが浸透すると音声コンテンツの需要はもっと伸びてくるんじゃないかなと思います。

確信。Voicy流行るねこれ。 : まだ仮想通貨持ってないの?

 

そんな中でVoicyが音声コンテンツのデファクトスタンダードになる可能性が非常に高いのではないかと思い、Voicyやりたいとつぶやきました。

すぐに公式アカウントから反応があり公式アカウントと絡んでいると CEO の緒方さんから DM をいただき、配信するコンテンツについての質問があり、その日のうちにおいしいパーソナリティの登録が決まりました。 

この話はDM でいただいているので言わない方がいいかなと思い、「どうやってVoicy始めたの?」という質問を頂いた方にはDMでお答えしていたのですが、はあちゅうさんもVoicyの緒方さんからDMが来たと言っていたので言ってしまいます。

まず CEO が直接連絡してきてパーソナリティーになるか決めていただけるスピード感と距離の近さに感動しました.。

そして何通も丁寧にやり取りさせていただき、どういうコンテンツを発信すればユーザーにとってメリットがあるか?ということを教えていただきました。

緒方さんの人柄とサービスへの愛を感じました。そういった観点でもVoicyは今後伸びていくのではないかなと確信してます。

 

ぼくと同じくらいのタイミングではあちゅうさんやイケダハヤトさんのVoicy配信を聴いたたくさんのユーザーがパーソナリティになりたいと申し込んだようでその後は対応できていなかったようです。

現在はパーソナリティ申込用のフォームが作られたようなので興味のある方はそちらから申し込んでみてはいかがでしょうか。

 

ぼくはVoicyのヘビーユーザーでもあり、パーソナリティでもあります。

ユーザー視点では、音声コンテンツの消費の素晴らしさに気づきました。

これまで電車に乗っていたり、歩いていたり、ジムにいる時などは基本的に音楽を聴いていたのですが、インフルエンサーの音声肉声コンテンツを聞くことによりテキストとは違ったインプットの仕方ができます。

作家活動やインフルエンサー活動については、はあちゅうさん、仮想通貨についてはイケハヤさん、スタートアップ関連についてはベンチャー支援家のKさん、さとうゆうすけさんのチャンネルをフォローして聞いています。

ぼくはオーディオブックもラジオも今度聞いたことがなかったので、音声コンテンツを消費するということが非常に新鮮でなぜ今までやってこなかったのかと後悔すらしています。

 

パーソナリティ視点では、インプットが非常に楽ですなのでブログよりも簡単にアウトプットできます。ツイートすると同じぐらいの感覚でアウトプットすることが可能です。

最近はほぼ朝と夜一日二回のペースで配信ができています。

簡単にできるということもあって忙しそうなパーソナリティの方も継続して更新できているのかもしれません。

 録画開始にあたって、1番躊躇したのは身バレという観点です。音声を出してしまうと気付く人も出てくるかもしれないし、1度出してしまったものはもう戻せません。ですが、身バレのリスク以上にVoicyをやるリターンが大きいと判断して開始に踏み切りました。

 

Voicyでのマネタイズですが、現状はイケハヤさんにスポンサーがついています。彼のタイトルコールと終わりの挨拶に必ず「仮想通貨を楽しく学べるメディア、ビットデイズの提供でお送りします」というスポンサーコールが入ります。どういう契約になってるかわかりませんが広告収入を得ていることは確実かと思います。

 

今後Voicyの利用者数が増えていくと公共のラジオよりも再生回数が多いという現象が起きることは十分考えられます。その時のメディア価値というのは計り知れないです。

 

僕は今のところ200フォロワーに出したというところではあちゅうさんイケハヤさんにはフォロワー数は全く及ばないのですが、再生リスナー数、再生時間では何とか6~7位くらいに食い込んでいます。継続的に発信しつつどういうコンテンツが当たるかということを見極めてなんとか3位くらいまで行きたいなというところですが、今後強力な競合がたくさん参入してくるでしょうから、登録が遅れているうちにできるだけ逃げたいです…

 

いかがでしたでしょうか?ちなみに Voicyが自分でもできると思ったのはちょうど Voicyをやり始める3日前ぐらいから、けんすうさんのブログを見て音声入力でブログを書き始めたというのも影響しています。

ちなみにこのブログも音声で書いています。Voicyもそうですが音声でのインプットというのは非常に簡単にできます。僕はタイピングがやフリック入力がそこそこ早い方だと自負していましたが音声入力の比ではありません。

音声入力でどのようにブログを書いているのか|けんすう|note

 

今後Voicyのような音声コンテンツそのものや音声で入力したテキストというのが当たり前になる時代が来るかもしれません。

「日本再興戦略」を読んで日本の未来の可能性に興奮した話

こんにちは、最近 Voicyにはまってるゴッホです。

Voicy というラジオアプリにめちゃくちゃハマっていて、1日2回ぐらい発信してます。

パーソナリティであり、リスナーでもあるんですけど使っていてすごく楽しいです。音声コンテンツの可能性が今後ものすごく広がってくんじゃないかなと感じてます。

 

このブログも音声入力で書いているんですけども、インプット方法が音声だとすごい楽です。けんすうさんのブログに音声入力はタイピングの3倍ぐらいスピードって書いてあったんですけど、慣れちゃうと本当にそうかもしれないです。

ぼくはmac+google docsで書いてます。

音声入力でどのようにブログを書いているのか|けんすう|note

 

落合陽一さんが出された日本再興戦略を読みました。大ヒット出しまくってる箕輪さんの編集なんですが、彼のヒット率はとんでもないですね。この本も発売から1日で8万部突破したらしいです。お金2.0は16万部ということで、この出版不況で本当にすごいです。

著者とテーマ選定、そしてマーケティングがめちゃくちゃうまいですよね。

僕もブログを1年くらい書いてきて、テーマ選定のところで勝負はかなり決まってるな感じています。

 

落合さんは筑波大学で大学教授をされつつ、ご自身で起業されていて、アーティストでもあるって言うなんかものすごい経歴です。

アカデミック・ビジネス・芸術の3つの領域全てに精通していて、最新のテクノロジーを理解している彼が想像する未来とそこで日本はどうやってプレゼンスを発揮していけば良いかということが書かれていました。

 

天才科学者と言われる男の頭の中身はやはり違うなと感じました。

詳しくは中身を見て頂きたいのですが、10〜20年くらい先の未来はどうなっているか、その中で日本に有利に働く要素がたくさんあるぞと主張します。

 

まずは東洋への回帰です。これはよく言われていますが、帝国主義が繁栄する前はずっと中国インドというアジアの時代でした。単純に人口が多いところがその GDP も高いという時代が続いていましたが、この500年ぐらいは西洋が覇権を握っていました。欧州だったり今アメリカですが、それが一巡して帝国主義以前に戻ります。

その時に日本はすごい有利なポジションにいるということを語られています。

確かに、中国から近いですし、かつて遣唐使や遣隋使を送って大陸からのメリットを教授していた時代に戻るのかもしれません。

日本人は明治以降西洋化されてますが、東洋的な良さを再発見して行った方がいいんじゃないか。東洋文化を再定義しよう、と彼は主張します。

 

国際系という文脈では自動翻訳についてのトピックがどの章でも出てきてました。将来的には自動翻訳できるようになるので、なんとなく英語喋れるだけで中身がない人ってのは今後生きていけない。逆に最低限英語喋れて、発信していくような中身が持ってる人ってのは今後伸びてくるような話がありました。

 

また、日本は少子高齢化に関しては最先進国です。それをきっかけに生まれたビジネスモデルを今度今後は海外に輸出していくっていう可能性はすごい大きいという話がありました。

確かにそうだなと納得しました。これまではアメリカが日本の2年ぐらい先を行っているいるのでアメリカで流行ったビジネスモデルを日本輸入することをタイムマシンビジネスと言うらしいですが、逆に今度は日本で流行ったものを輸出していく逆タイムマシンビジネスをやっていけると主張します。夢がありますね。

 

テクノロジーについてもは無人化ロボットによる無人化でコンビニや運転自動化について語られていました。自動運転については僕はまず頭で分かりつつも、そんなに詳しくは知りませんでした。

自動運転が実現するとまず移動っていう概念そのものが変わる様です。

タクシーに乗るコストが激的に下がるので基本的に人はもう移動しながら作業するのがあたり前になる。昔全部手紙でやっていたことを電子メールになって通信コストが下がった、というのと同じ感覚と書いてありましたが納得感ある説明ですね。

 

人々は移動という概念がなるなるので地方が今より活性化するとの見解です。確かにそうかもしれません。お金がかからず、こうやってブログやTwitterをしながら移動できたらどこにでも行きますよね。

そこへブロックチェーンによるトークンエコノミーが地方自治体に導入されます。独自で ICOなどにより資金調達をすることで政治も中央集権型から自立分散型に変わっていきそうですね。

そうすることで色々なイノベーションが起きそうです。

 

国単位だと人が多すぎてなかなか斬新なアイディアとか意思決定ができません。

アメリカは州ごとに法律の制定ができる様になっており、大麻の合法化みたいな革新的な話は先進的な西側の州から合法化しています。

日本だと今は国単位で決めないといけないので難しいですが、今後同じようなことができれば地方自治体単位で斬新なことができるのではないかと思います。

そもそも江戸時代と平安時代地方分権がうまくまわっていた様です。大きな権限を藩に与えて、自律分散型で回っていた時代に回帰するのかもしれませんね。

 

トークンエコノミーを導入する土壌が日本にはあると主張されますが、本当にそう思います。ビットコイン保有者って日本人がすごく多くて、今のビットコインバブルが弾けて富を失う人も出てきてしまうと思いますが、それ以上に日本人が仮想通貨の売り買いを経験できたという功績が大きいと思います(未だ童貞です)

世界の中でも日本はポイントが大好きな民族なので、トークンエコノミーと親和性が高いようです。日本が世界に先立ってトークンエコノミーを導入していくと面白いことになりそうです。

 

ここ1年ぐらい変化がものすごい早いです。新しいことが出てくる時にキャッチアップして学んで…という方法でやるとどんどんどんどん遅れてしまいます。

だからまずは新しいことができたとにかくやってみるのがものすごい大事になってくるのかなと感じました。

僕自身まだビットコイン仮想通貨始められてないんですけど、それは夏ぐらいに金融日記で藤沢さんが紹介していた時にまず課題図書を読んで、それをなかなか読めないで…という感じでやれませんでした。金融日記で仮想通貨が紹介された時に何も考えずにやってればって終わったんですが…

なので今年から新しいことでよっとでも気になることが出てきたら、まず試してみてます。どうかなっていうのは考えてくっていう方法に変えるようにしてます。

 

いかがでしたでしょうか 。

今後の日本を考えてく上で、この本が共通のコンセンサスになって、この本に書かれていた未来に向かって一緒に頑張って行きたいね、みたいな話ができる人が増えるとすごい嬉しいなと思います。是非読んでみてください。

 

日本再興戦略 (NewsPicks Book)

日本再興戦略 (NewsPicks Book)

 

 

箕輪さんにお会いしてサロン運営について話してきた

こんにちは筋トレサロン管理人のゴッホです。 1月28日日曜日の夕方箕輪さんの以下のツイートがタイムラインに流れてきました。

ぼくのその後の予定といえばクリーニングに出したワイシャツを取りに行くくらいだったので、スケジュール的には問題なかった。

 

無知な読者のために説明しておくと、箕輪さんは幻冬舎の売れっ子編集者で「お金2.0」 をはじめ、「多動力」「ネオヒルズジャパン」「悪意とこだわりの演出術」など数々の大ヒットを生み出しています。

箕輪編集室と言うオンラインサロンも運営しており、月額の課金額がなんと160万以上にもなっています。

箕輪編集室 - CAMPFIRE(キャンプファイヤー)

そんな箕輪さんと飲むなんて恐れ多く、上記のTweetを見た当初はリプ送ってみようかなとよぎっただけでやっぱりやめておこうと思ってスマホを閉じた。

しかしナンパで鍛えた勇気が僕を動かした。リプ送った所即答であと二人と言う引用ツイートをしてくださったのですぐに渋谷に向かった。

 

Twitter での振る舞いは少し偉そうだし(失礼)顔も怖いので行く前は結構ビビっていた。しかし会ってみると「ゴッホさーん」と言って迎えてくれてめちゃくちゃ優しい人だった 。

 

かなり喋りやすく自分のことをペラペラと饒舌に喋ってしまった。

また話に出てくる人がホリエモン、メタップス佐藤さん、イケハヤ、はあちゅうなどとにかく有名人ばかりで、月並みな感想で申し訳ないが業界人という感じがした笑

 

さて色々とためになる話を聞かせていただいたのだが、今の僕にとって一番刺激的だった話を紹介したい。これからの時代はコミュニティビジネスだよという話である

 

これは僕の出身であるナンパ界隈の話をした時に、箕輪さん達はナンパ界隈の事をご存知なかったが、オンラインサロンやノートなどやってることは同じなんだねという話で発生した。

 

「お金2.0」でも出てくるか自分のコミュニティを作ってその中で教祖になる。コミュニティの外だと全然誰だこいつという感じだけど、コミュニティなかだと儲けることができる。ここに地方という軸をかける時代になる とおっしゃっていた。

 

ぼく自身、2週間前から筋トレサロンというSlack のオンラインサロンを始めたところだったので、ふむふむと頷くことしかできなかったが大変勉強になった(語彙力)

「お金2.0」を読んで無料のオンラインサロンを作ってみた - ゴッホの備忘録

 

その中でいかにコミュニティを活性化させるかと言う議論がなされた。これは筋トレサロンでも同じことが言える。ユーザーが課金してないぶんとりあえず入ってみたいものの全く使ってないユーザーは少なくない。

箕輪編集室の場合はその様なユーザーは退会してしまう。 そういうユーザーをいかに活性化させるか 。

箕輪編集室ではすでにスタートして9ヶ月ということで、古参のユーザーと新規のユーザーで階層化が起きてしまい、新規のユーザーがどうサロンの中で振る舞っていいか分からないのではないかと言う課題のようだった。

 

箕輪さんはそこに同期という概念を持ち込めば活性化するのではないかというidea を持たれていた。確かに会社でも学校でも同期の絆は固い。同期の中での競争も生まれるし同期間での競争も生まれる。

今思えば恋愛工学コミュニティはユーザー同士のやり取りは主に Twitter でなされていたが、アカウントを開始した時期でなんとなく第一期第二期それ以降と別れていたように感じる。そして同期の絆も確かにあったように思える。

 

しかし注意しなければいけないのは、同期概念の導入が自律分散を妨げないことだ。

「お金2.0」にもあったが、今のトレンドは中央集権から自律分散型だ。

入った時期による同期を作るとどうしても先輩後輩という階層が生まれ中央集権的な組織に近づいてしまう。期を設けるとしても1期生と2期生の間で序列を設けない。便宜上のセグメントでありフラットな関係であるということを明示する必要があるのではないかと感じた。

 

またサロンに入会した時期でのセグメントだけだと組織が硬直化してしまう。それ以外にもいくつかセグメントを作り細かいセグメントの中での交流を促進することでサロンは活性化するのではないかと感じた。

 

セグメントの作り方はサロンの目的にもよるが、例えば筋トレサロンでは持ち上げられる重量や体重筋トレ歴などのトレーニーとしてのレベル。また住んでいるエリアなどが考えられるかもしれない。

 

また筋トレサロンの今後についてもご意見いただいた。無料サロンということで、とりあえず人数を増やしていけるが、最終的に流通をつくりトークンを発行させ経済圏を作るには数千人は必要だねというご意見だった。

確かにその通りだと思う。参加する人数が少なければ取引も少ないし経済圏なんて作れない。

しかもその人数はサロンの参加人数ではなくアクティブの人数である必要がある。 1月28日10時現在355人の参加いただいているが、おそらくアクティブな人数は100人ほどだろう。

サロンの参加人数を増やしサロン内のアクティブ数を増やしていく、これが直近の課題になるだろう。それには外部から登録者を募るマーケティング活動と Slack の機能拡張の両方をやっていく必要がある。

 

また、サロンの形態についても気づきがあった。箕輪サロンではCAMPFIREで課金を行い、Facebookをサロンのプラットフォームとして使っているようだ。

僕の周りのサロンの話を聞くと、シナプスやDMMサロンが一般的なようだが、UIが相当いけていない上に、結構プラットフォーム側に持っていかれる様だ。

PayPalなどでの支払いを検討したものの、匿名での支払いがネックで諦めた様だ。

CAMPFIREで匿名で支払いができるかわからないが、CAMPFIREで課金→FacebookやSlackをプラットフォームとして使う。これは1つ新たな方法だと思う。

いくらかCAMPFIREに手数料を持っていかれるが、シナプスやDMMよりは安く済みそうだ。

究極系は暗号通貨による支払いだ。これは匿名性も保てるし、今日イケハヤラジオを聴いていて知ったのだが、法定通貨ペックという法定通貨に紐付いた暗号通貨があるらしい。

イケハヤ仮想通貨ラジオ第3回 法定通貨ペッグの仮想通貨というトレンド

UFJが作っているUFJコインはJPYに紐付いている。これは現在世間を騒がせている仮想通貨の様に乱高下することなく、支払いのみを目的に使うことができる。

独自仮想通貨:三菱UFJが取引所開設へ 価格安定図る - 毎日新聞

 

プラットフォームはFacebookのサロンを使ったことがないので比較できないがSLACKもかなり優れている。最初は慣れるのが必要だが、SLACKも日本進出して数ヶ月、山手線にもCMを流す様になったので今後どんどん導入が促進するはずだ。

 

SLACK初心者のための使い方入門ガイド - ゴッホの備忘録

 

いかがでしたでしょうか?それ以外にも刺激的なお話をたくさん聞けましたが、ブログに書いていいかわからなかったので、差し障りのない範囲で記載しました。

ちょっとした勇気が素晴らしい出会いを与えてくれました。Twitterに感謝です。

ちなみに、美味しいお肉とお酒を飲ませて頂き、会計は「金はあるからいいよ」と奢って頂きました。将来言いたいセリフナンバーワンです。箕輪さん、このご恩は必ず返します。本当です。

本を読む記事ー本の選び方、読み方、アウトプット法

こんにちは。Twitter と読書だけが友達、ゴッホです。

ブログの感想で読書術について知りたいという声をいただきました。今回は本の選び方と読み方アウトプットの仕方について記したいと思います。

このブログのタイトル「本を読む記事」ですがマスターカルジが紹介していた「本を読む本」を文字ってます。これは1940年発売の古典ですが本の選び方や本の読み方についてとてもわかりやすく記されているのでおすすめです。

*10年以上前の駆出しの頃に読んだのですっかり内容を忘れてしまいました…

本の紹介1『本を読む本』 知的活動の「原点にして頂点」。脳と精神をバルクアップせよ! : カルジ総合研究所

 

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■本の探し方

本の探し方は、大きく3つある。

 

1.好きな著者の本

すごく面白い本を見つけた時、同じ著者の本は同じく面白い可能性が高い。

ぼくは学生時代に橘玲さん藤沢数希さんの本呼んで感銘を受けた。それから彼らの新作はほとんど読んできている。

また編集者でも選ぶことはできる。この考えは最近までは持っていなかったが、佐藤さんの「お金2.0」を読んで編集者の箕輪さんへの感謝が綴られていた。

当たり前ではあるが編集者が本のクオリティに与える影響の大きさにも気づかされた。箕輪さん編集の本もいくつか読んでみようと考えている。直近では落合さんの「日本再興戦略」が1月31日に発売されるようなので予約した。

 

同じ著者は当たり前だ考えが一貫しているので似たような主張ばかりになることに注意した方が良いだろう。

一人の思想に取り憑かれるよりは、複数の人の思想を取り入れ共感できる部分・共感できない部分を取捨選択して取り入れて行った方が良いだろう。

それには著者だけでなく別の軸で本を選ぶ必要がある。

 

2.ハードルを超えて生き延びた本

ハードルを越えて生き延びた本は優れた本という考え方がある。

具体的には時間的ハードル、翻訳のハードルの二つである。

時を越えて語り継がれてきた本は、多くの人に認められてるからこそ生き残ってきており面白い可能性が非常に高い。

同様に翻訳についても、ある程度売れていないと翻訳しようという話にならないので面白い可能性が非常に高い。

このロジックから言うと冒頭の「本を読む本」は古典活かつ訳書ということで非常に面白い可能性が高いということが言える。

 

3.流通からのオススメ

面白い本があった時、関連する本が読みたい場合はまず Amazon のレコメンドを見る。次に本屋のおすすめを見るという方法もある。

少し暇ができたとき駅に入っている本屋にぶらっと5〜10分ぐらい立ち寄り、今どんな本が売れているのかということをチェックしてみる。気になった方があれば手に取ってパラパラ読んでみる Amazonほしい物リストに入れておき家や移動中にじっくり確認する。

 

■本を買うかどうかの判断

ここまでが本の存在を知るためのアプローチであるが、選択肢に上がってきた本を買うかどうかの判断について述べる。

ぼくはアマゾンのレビューはほとんど見ない。見るとしたら星の数が多いか平均の評価がどうかくらいだがあまり気にしない。アマゾンレビューの内容読んでる暇があったら、本書を読んだ方が早いという考え方だ。

見るべきは誰が書いているかと何版刷られているかだ。

誰が書いているかについてはどういう経緯の人で何をインセンティブにこの本を借りているか。またそのテーマを書くに値する著者かどうかを見ている。

どのくらい刷られているかはその本がどのくらい売れているかを知ることができる。売れている本は面白い本である可能性が高い。

 

■本の読み方

次に本の読み方であるが、ぼくは複数の本を並行して多読する。

一番大きな理由はひとつの本を連続して読む集中力がないからだ。専門書を30分ぐらい読んで疲れたら今度は自己啓発書、それに飽きたら小説、それに飽きたら語学…というようにローテーションしていく。

脳に新鮮な刺激が与えられ、飽きることなく長時間読書を続けることができる。もちろんとても面白い本に出会った時はその本をひたすら読み続ける。

もうひとつの理由は面白い本に出会う機会を増やしたいからだ。先ほどの入念な方法で選んだ本でも、読み始めるとどうもしっくりこないということが多々ある。

そうした時にひとつの本だけ読んでいると、その本を読むのをやめるか続けるかという判断を常にしなければいけない。

並行多読であれば結果として面白い本を優先して読むことになり、つまらない本はどんどん後にまわされてしまう。その本が面白いかどうかっていうのは実際に読んでみて入っていけるかどうかなので、複数の本を並行して読むことでその機会を増やしている。

そうなってくると紙の本で読むことは現実的ではない。僕は可能な限り Kindle で本を購入し常に Kindle を持ち歩いている。

KindleiPhone ではなく Kindleバイスで読んでいる。

なぜならスマホ中毒なので iPhoneKindle を読んでいるとすぐに TwitterInstagram 筋トレサロンを見たくなってしまうからだ。本を読むときはスマホはカバンにしまってKindleだけで集中して読むようにしている。

 

本は紙じゃなきゃ読みたくないという人もいるだろう。かつての僕もそうだった。だがたくさんの書物を読むと 保管するのに膨大なスペースを要することになる。

本を保管するために大きな部屋にすることもできないのでいつか別れることになる。

僕は過去に2回ほど大量殺処分をしているが、その時ダンボールで涙を流しながら本に別れを告げた。ドナドナを歌った。大切な本達が二束三文で売られていった。もうそんな別れは絶対に味わいたくないと思い Kindle でのペーパーレス化を決意した。

ここから先はkindleの魅力なので、「もういいよ」という人は■アウトプットまで読み飛ばして頂きたい。

 

ちなみにちなむと、「人生がときめくお片付けの魔法」で書いてあった考え方だが、ものを保管しておくのはその分の家賃を支払っていることを認識した方がいい。

例えば、恋愛工学生のバイブル「ぼくは愛を証明しようと思う」はAmazonによると梱包サイズは19×13×2.6cmとなっており、体積にして642cm^3である。

ここで、ぼく愛の渡辺くんが恋愛プレイヤー時代に住んでいた六本木のワンルームマンションの家賃を見てみよう。

適当にHomesで調べた物件だが24m^2で13万円とある。(高い。やはり渡辺くんはハイスペだ。)パドマ六本木

高さ2mととすると24×2=48m^3で13万円なので1m^3あたり0.27万円/m^3の家賃を支払っていることになる。

ここで、ぼく愛の体積は0.000642m^3なので、ぼく愛の保管にかかるコストは0.27×10000×0.000642で計算でき、約1.7円/月である。

100冊くらい持っているとすると1.7×100×12=2,000円。意外と大したことない笑

千冊くらい持っている人はもう手遅れかもしれませんが検討してみてはいかがだろうか。

 

誰かが家に来た時に、本棚がバレない、という点も素晴らしい。

読んでる本がバレると、自分の思考を覗かれている気がしてなんか嫌だ。ブログではこうやって、開示しているが、リアルでは読んでいる本とかあまり開示したくない笑

 

もう1つ、本を買うと意思決定してから読み始めるまでのスピード。これが一番素晴らしいかもしれない。

読みたいな、よし買おう、読み始めるまでのスピードがとても早い。話題の本とかは発売日に読み終わることができるし、すぐにアウトプットもできる。

スピードが早い現代に適した読書方法と言えるかもしれない。

 

そんなわけでkindleを買いたいなと思った人は、Newモデルのwifiブラックがオススメです。ポケットwifi持ってなくても、スマホテザリングで十分ダウンロードできます。

3Gにつながっていると余計な情報が入ってきて読書が阻害されるのではないでしょうか。読書中はなるべくオフラインの方が良いと思っています。

 

■アウトプット

最後にアウトプットであるが、基本的には Twitter とブログで行っている。読んでいる途中に面白い箇所があったらツイートで Amazonアフィリエイトリンクと共に共有する。

読み終わったら簡単な感想をツイートしている。本を読んでる途中でこの本は面白いのでブログに書こうと思って読んでいるものもあるし、読了ツイートへの反響が大きかったことを受けてブログに取り上げることもある。

いずれにしろもしブログを書くならこの箇所を取り上げようというところを Kindle でハイライトしながら読んでいる。 Kindle は他のユーザーがハイライトした箇所が「○○人がハイライトしました。」という形で表示されるので本の中で他の読者がどこに注目しているかということを見ることができる点も良い。

mackindleアプリを立ち上げて、ハイライトした箇所を見ながら、ブログを書く。

引用したい場合はkidleアプリからコピペで貼り付けられるし(少し修正が必要だけど)、内容を覚えている箇所はkindleアプリ内で検索してすぐに該当箇所を読みながらブログを書けるので非常に便利である。

 

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いかがでしたでしょうか?面白い本はまだまだ世の中に眠っています。

皆さんの素敵な読書ライフの参考になれば幸いです。

ちなみにこの記事はけんすうさんと坂口さんのブログを参考にして音声入力で書いてみました。普段の5倍ぐらい早くかけた感覚です。

macのマイク+Googleドキュメントです。これについてはまた改めて。

音声入力でどのようにブログを書いているのか|けんすう|note

音声入力で文章を書く時のたった1つのコツ|坂口淳一|note

「信用の新世紀 ブロックチェーン後の未来」を読んで貨幣経済が衰退した未来を想像する

こんにちは、未だに仮想通貨童貞のゴッホです。登録に大分手間取っております。

BitBankにブチ切れそうになっていましたが、コインチェックの一件で胸を撫で下ろしました。

 

斉藤賢爾さんの「信用の新世紀 ブロックチェーン後の未来」を読んだので感想を記します。

この本は起業家でエンジェル投資家の有安伸宏さんのツイートをみてポチリました。

 

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佐藤航陽さんの「お金2.0」を読んで、仮想通貨の出現により今後の世の中・経済が大きく変わるということを理解することができた。

ブロックチェーンが社会に与える影響というテーマで書かれた本を読み漁っていたのだが、どの本もしっくりくるものがなかった。

「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」読書感想 - ゴッホの備忘録

そんな中で「信用の新世紀」は、デジタル通貨で博士号を取った斎藤さんらしい専門的な知識を交えつつロジカルでわかりやすく無事に読了することができた。

また、アカデミックな斎藤さんらしく、23もの参考文献が引用されていた。中には1960年出版の古典もあった。

 

本書は小説から始まる。主人公のシミズ・ツヨシが我々のいる現代から2048年の未来へとタイムスリップする。彼はそこで、貨幣経済が衰退した未来を目の当たりにする。

ATMは設置されておらず、人々はお金を払わずに商品を持ち去る。

先日第一号店舗がオープンしたAmazonGoのように。

レジのない「Amazon Go」がついにオープン、センサー満載の店内をチェック | BUSINESS INSIDER JAPAN

AmazonGo自体は支払いはAmazonアプリから自動的にされるようだが、シミズ・ツヨシが体験した未来は贈与経済で成り立っており、支払いはせずに自由に持っていっていい設定になっていた。

2048年では、AIとロボットの発達により、人は働かなくても生きていけるようになっていた。そうなるかどうかは別として、思考実験としては面白い。

 

小説の後、ブロックチェーンの仕組み、信用経済の成り立ち…と考察が進む。

正直に告白すると、ブロックチェーンの仕組みの話とか、ソフトウェア関連の話、特にビザンチン将軍問題の話はよくわからなかったので舐めるようにサラッと読んでしまった。

逆に言うと、ブロックチェーンやソフトウェア関連の知識がなくても本全体の内容は十分に理解できる。

 

主に語られるのはブロックチェーン技術の登場による、「貨幣経済の衰退」だ。

貨幣だけでなくメディアについても過去の歴史と未来が語られる。両者に共通するのはブロックチェーン技術やインターネット技術の登場による過去への回帰である。

メディアの方がわかりやすかったので先に説明したい。

 

1455年にヨハネス・グーテンベルグが欧州で初めて聖書の活版印刷を行なった。

活版印刷技術の発明は我々ホモ・サピエンスの爆速的な発展をもたらした。

敢えて「ホモ・サピエンス」という表現を使ったのは本書の随所でユヴァル・ノア・ハラリの「サピエンス全史」が引用されるからだ。

「サピエンス全史」は歴史を題材に扱った作品の中ではジャレド・ダイアモンドの「鉄・銃・病原菌」やウィリアム・マクニールの「世界史」を越える名作なので、まだの方は是非読んでみてほしい。

サピエンス全史読書感想① - ゴッホの備忘録

 

活版印刷の発明以前、メディアは「写本」という形で存在していた。

書物は人々が書き写して回し読みしていたのだ。そこには写し手の思想が入り込みながら、モザイク状に構成されていた。1冊ずつ手書きのため1つ1つがユニークだった。

プレ・グーテンベルグでは、読者は個人的なものではなく、集団で集まって○○さんの写本を読み合わせるといった聴覚的なものだった様だ。

識字率の低さも影響していただろう。

活版印刷の登場により、一字一句違わないテキストが複製可能になった。その時に初めて著者という概念が登場した。活版印刷の登場から500年以上に渡り、論文や書籍はサピエンスの発展に貢献してきた。

 

そして時代は現代。活版印刷を極限まで推し進めた「デジタル・メディア」が登場する。 

デジタルメディアは活版印刷術が強化していた「著者」という概念を衰退させ、活版印刷術により衰退させられていた写本を回復させる。

 

 こうやってブログを書いたり、Twitterで自分の意見を発言することは、グーテンベルグ以前の人がしていた写本と同じかもしれない。

それぞれにブログ主、アカウント主の思想が入り、モザイク上のメディアを形成する。

デジタルメディア上の写本の拡大により、「著者」という概念が衰退する。

確かに、本は全く読まないけど、TwitterFacebookのタイムラインは見るという人は多いかもしれない。我々が読む活字のシェアはソーシャルメディアの割合が増加していっているだろう。

 

しかし、著書は衰退してもなくならないだろう。

プロの作家と編集者がお金と時間をかけてかけて本は、無料で読めるブログやましてやTwitterに流れてくる内容とは文字あたりの密度が違う。旧来のメディアとソーシャルメディアは相互に補完し合う関係になるのではないだろうか。

例えば、写本からの著作家である。ぼくが愛して止まない「ハッカーと画家」は元々はポール・グレアムのブログをまとめて書籍化したものだし、敬愛するサウザーさんも毎日ブログを書かれて書籍化を目指されている。

これからの「カネと女」の話をしよう。

 

プレ・グーテンベルグと現代で違う点がある。1つの写本の影響力だ。

インターネットによる写本は複製コストは0なのでフォロワーが多かったり面白い内容のコンテンツは瞬く間に世に広まる。逆の場合は一生懸命書いても誰にも読まれない。

コンテンツの評価は蓄積される。影響力があるものはさらにさらなる影響力を手にし、影響力がないものはずっとないままという残酷な世界でもある。

現代の写本を根気強く続けて、評判を積み重ねていくことが大切なのかもしれない。

メディアについてはマーシャル・マクルーハンの「グーテンブルグの銀河系」が多く引用されていた。

 

貨幣についてはデヴィット・グレーバーの「負債論」が引用される。

貨幣は最初、金貨・銀貨などの硬貨ではなく、信用貨幣として登場した。

相手を信用できなければ何かを貸すことはできない。いつ獲物が捕まるかもわからない狩猟時代では貨幣は実現し得なかった。

農耕の出現とともに負債という概念が登場し、それとともに負債を表す数字として貨幣が登場した様だ。

そもそも、狩猟採取時代にはサピエンスは全能だった。誰の許可を得なくても食物を確保できる。その気になれば一人でも生きていける。

自分たちが生きるための全てを群れのメンバーで行うことができた。例えば、狩りのための武器を作る、獲物を狩る、皮をはぎ、火をおこし、調理する、木の実を採取するといったことだ。

農耕が始まると人々の仕事は専門化され、万能性は失われた。生き延びるために必要な全てを自分たちだけで行なうことはできない。

何もかも貨幣がなければ手に入れることはできない。貨幣を得るために労働をしなければいけないという不自由を強いられている。

専門性と貨幣がサピエンス全体に爆速的な発達をもたらしたが、サピエンス一人ひとりの自由や幸福度は狩猟時代に比べると低下したのかもしれない。

これは前述の「サピエンス全史」でも農耕革命は人類史上最大の詐欺だったとして取り上げられている。

 

税金は元々は自由市民は払うことはなかったようだ。戦争に負けて支配された国の国民が収めていた。税を貨幣で支払っているうちに、市場が生まれた。

専門化と貨幣と国家は三つ巴の形で発展してきたようだ。 

貨幣は交換を促進するものなので、専門分化している社会でなければ存在意義がない。専門分科は個人の万能性を損なうことなので、安全保障のために国家を必要とする。国家は税金を必要とし、そのために貨幣が発明されたとさえ言える。

 そして、メディア同様に貨幣についても反転が始まっている。

ブロックチェーン技術は貨幣を、インターネットを利用した知識の共有と3Dプリンティングのようなパーソナルな製造技術が専門分化を、インターネットは国家を衰退させる。

逆に、貨幣、専門分化、国家により衰退させられていたものが回復する。

贈与経済、個人の万能性、狩猟採取社会である。

 

貨幣が他の2つの要素とともに三つ巴で発達したように、新しい流れも三つ巴で発達するとある。

メルカリ、AirBnbUberに代表されるCtoC市場が伸びているが、贈与経済の広がりは至るところで感じることができるのではないか。

フリーランス人口が増加の一途を辿っている。フリーランスは会社組織に頼らず独力で金銭を得られるのだから、ある意味で独力で金を稼げる万能性の回帰であり、狩猟社会でのサピエンスの生き方と言えるかもしれない。

これまで通り会社組織で働く完全な農耕民族による農耕的社会と、独力で金銭を得ることができる狩猟民族による狩猟社会が共存することになるだろう。

むしろ、ほとんどの人は会社組織に所属して農耕的な生き方をしながら、独力で狩猟活動を行うのかもしれない。

そうした時代の中で生き抜くには農業の仕方と狩りの両方を覚える必要があるだろう。

 

狩猟採取時代への回帰は喜ばしいことだと思う。

アフリカのサバンナで最初に猿が立ち上がってから数百万年、我々はずっと狩りをして生活してきた。最近の1万年前になって初めて農耕を始めた。

つまり、我々の遺伝子は狩猟採取生活をすることに最適化されている。そのため、農耕社会をベースとした現代では色々と不都合が生じる。

狩猟採取時代では、誰かに権力が集中しない様な仕組みがうまく構築されていた様だ。

群れのα・βということ役割はあれど、一人ひとりの権限と裁量は今よりも大きかったことが想像できる。人は誰かを支配することも、誰かに支配されることにも本当はなれていないのではないか。

誰にも命令されることなく、自由に金を稼げたらこんなに素晴らしいことはない。

ぼくも狩人としての技術をもっと磨きたい。

 

最後に、人類史に残る新しい会社の出現というテーマで書かれた箇所を紹介したい。

30世紀の教科書に載る会社は何か?という問いに著者は「東インド会社」を上げている。なぜなら、初の株式会社だから。

そして、今後現れる人類史に残る会社についても語られる。

現在、人類史に残っている会社は、現在の会社の形態の起点となる会社なのだ。

すると、次に人類史に残る会社がどういう性質のものかも、おのずとわかってくる。現在の会社の形態を時代遅れにする会社のはずだ。新しい種類の会社の起点と言っても良い。

もしかすると、「会社」という枠組みではないかもしれない。

「お金2.0」の資本主義から価値主義へ、本書の狩猟社会への回帰という話を読んで思うのは、人類最大の経済圏を構築する会社なのかもしれない。

いや、会社というのはそもそも資本主義の枠組みだ。最早会社という呼び方ではなく、組織やコミュニティといったものかもしれない。

 

この問いを読んで木村新司さんの以下のツイートが思い浮かんだ。

 Vitalikは仮想通貨イーサリアム創始者である。

イーサリアムを生んだ23歳の天才が語る、ブロックチェーンのこれからと「分散の力」 | WIRED.jp

確かに、株式会社という組織に所属せずとんでもなく大きなことをやってのけている。

30世紀の歴史の教科書に載っている組織は1600年の東インド会社、2013年のイーサリアムかもしれない。

信用の新世紀  ブロックチェーン後の未来 (NextPublishing)

信用の新世紀  ブロックチェーン後の未来 (NextPublishing)

 

「80's エイティーズ ある80年代の物語」読書感想

こんにちは、橘玲信者のゴッホです。

橘玲さんの新作が出ていたのでさっそく読んでみた。彼の唯一の(おそらく)自伝的作品とのことだ。

一貫してその時代の代表的な出来事ともに橘玲さんの過去を振り返る。これまで彼の経歴はブログや作品にところどころ登場していたものの、一貫した内容はベールにつつまれていた。

早稲田大学の第一文学部卒業で元宝島の編集者、海外投資を楽しむ会の創設メンバーでその活動をきっかけに小説「マネー・ロンダリング」でデビューしたということしかぼくは知らなかった。

マネーロンダリング (幻冬舎文庫)

そんな彼の自伝とあって、ファンにはたまらない一作だろう。学生時代から語られるエピソードの中で、彼の作品のルーツを知ることができる。

 

プロローグについては彼のブログで公開されているので紹介する。

物語は1970年代末の高田馬場駅の喫茶店で彼が大学の講義をサボって本を読んでいるところから始まる。

ある日その店のBGMで、これまで聞いたことのない音楽が流れた。その歌声は一瞬でぼくを虜にしたが、誰が歌っているのかはわからなかった。
その何日か後に、またその音楽が流れた。ぼくは思い切ってカウンターに行くと、美しい女性に曲の名前を訊いた。
彼女はちょっと驚いた顔をすると、「ノーウーマン・ノークライ」と教えてくれた。
ボブ・マーリー。わたしも大好き」
誰にでも、なぜか記憶に刻み込まれて忘れられない些細な出来事がある。これはそんな私的な物語だ。

引用元:『80’s(エイティーズ)』プロローグ No Woman, No Cry – 橘玲 公式BLOG

ボブ・マーリーは彼の小説「永遠の旅行者」でも登場している。なぜボブ・マーリーが登場しているのかずっと疑問だったのだけど、 彼にとって思い出の曲だからだった。

天井のファンを回し、オーディオのスイッチを入れ、地元のFM局に合わせる。オリジナル・ウェイラーズ時代のボブ・マーリーの懐かしいナンバーが流れてきた。

レゲエの王様ボブ・マーリーはジャマイカのゲットーで育ち、奴隷として売られてきた黒人の哀しみを歌い、実在のエチオピア皇帝ハイル・セラシエを神と崇め、三十六歳で脳腫瘍で死んだ。その彼の歌が、いつのまにか楽園の島の定番ソングになっている。

引用元:永遠の旅行者〈上〉 (幻冬舎文庫)

この永遠の旅行者はぼくにとって初めて読んだ橘玲本で、「マネー・ロンダリング」「黄金の羽の拾い方」「残酷な世界で〜」と当時発売されていた橘玲本を次々に読破し、後に発売された本もほとんど読み、キャリア観を身に着け、今の自分があるのでこの本には感謝してもしきれない。

 

永遠の旅行者と言えば、統合失調症精神分裂病)の女の子がメイン・キャラクターとして登場し、その病院の風景や病状についてもリアルに描かれている。

本書を読むとこれは橘玲さんが彼のキャリアの中でこの病気の患者との座談会を企画して本にしていたので統合失調症について詳しいということがわかった。

「精神病」をテーマに選んだのは、心理学や精神分析学の難しい話ではなく、精神病の「現場」がどのようになっているのかを知りたいとずっと思っていたからだ。そこで考えた企画のひとつが、統合失調症( 当時は精神分裂病といった)の患者の座談会だっ た。なぜこんなことを思いついたかというと、篠原くんがこの病気で入院した経験があったからだ。

引用元:80's エイティーズ ある80年代の物語

 

彼のキャリアの中で、海外の宝くじに関する雑誌を作って代理販売する仕事に関する仕事が登場する。その中で彼はドイツ後の資料を翻訳してマニュアルを作るという仕事に携わる。 

ビジネスチャンスを嗅ぎつけた赤川さんは、一人で飛行機に飛び乗って、ドイツの宝くじ会社と海外販売の独占契約を結んできた。ぼくたちの仕事は、赤川さんが持ち帰った 大量のドイツ語の資料から宝くじの仕組みや買い方、当せん金の受け取り方をマニュアルにすることだった。ドイツ語はまったく知らなかったけれど、文法が英語と似ている ので、辞書を引けば宝くじの説明くらいはなんとか理解できるのだ。

引用元:80's エイティーズ ある80年代の物語

 

さらっと書いてあるがこれはなかなかすごい。彼がロシア文学科を卒業している(ほとんど勉強していないとあるが)こともあるだろう。これで、ウォルター・フロックやエリック・バーカーなどの海外の書籍の訳文や監訳などをサラッとできていた理由がわかった。それ以外にも彼のメルマガで度々紹介されている様な、和訳されていない文章を原文で読むことができるので知の最前線にいるのだろう。

不道徳な経済学──擁護できないものを擁護する (講談社+α文庫)

残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する

世の中の仕組みと人生のデザイン l 橘 玲 | DPM(ダイヤモンド・プレミアム・メールマガジン)

 

亜玖夢博士の経済入門という書籍の中で下記の様な描写がある。

亜玖夢三太郎博士の輝かしい経歴のなかで、一九六六年は特別な年であった。二千年に及ぶキリスト教文明の呪縛が解け、 水瓶座(エイジ・オブ・アクエリアス)の時代が幕を開けたとされるこの年、少壮の亜玖夢博士は サンフランシスコ郊外にあるバークレーの大学に招聘され、ラブ・ジェネレーションの勃興を間近に体験する機会を得た。この年、サンフランシスコのフィッシャーマンズウォーフではじめてのトリップ・フェスティバルが開かれた。大ホールの中央に巨大な櫓が組まれ、五台の映写機と五十台のストロボ、巨大なスピーカーから映像と閃光、大音響の洪水が溢れ出し、その異空間でLSDをきめた数千の若者たちが踊り狂った。若き日の 亜玖夢博士はこの歴史的集会に参加し、伝説のロックバンド、グレイトフル・デッドの目の前で腕を振り、足を踏み鳴らし、宇宙の果てまでトリップした。

 引用元:亜玖夢博士の経済入門 (文春文庫)

この幻想的で魅惑的な文章に惹きつけられ、読んでから5年以上経った今も忘れられなかった。想像だけで書いたにしてはやけにリアルな描写だなと思っていた。

また、LSD大麻などのサイケデリック体験と自己啓発については彼のブログでも詳細が記されている。こちらもかなり詳細な内容となっている。

自己啓発の歴史(1) CIAとLSD – 橘玲 公式BLOG

 

本書を読んでその謎がとけた。彼は過去に合法・非合法を問わずドラックに関する企画に携わっていたのだ。

一九九三年三月に、青山さんたちと編集担当のMくんで、『気持ちいいクスリ』というムックをつくった。ビタミンからヘロインまで、合法・非合法を問わず、「クスリとはなにか」をニュートラルな立場から考えてみよ うという企画で、当時の風潮に乗ってベストセラーになった。

引用元:80's エイティーズ ある80年代の物語 

 

ちなみにこの「亜玖夢博士の経済入門」はマインドサイエンス入門とセットなのだが、彼の著書の中でも最高傑作の1つだと思う。

ゲーム理論、社会的証明、プロスペクト理論脳科学など知の最先端の概念を小説形式で分かりやすく解説している。

読まなくていい本の読書案内でもこれらの概念は題材とされていたが、イマイチ理解できなかった人は亜玖夢博士に聞いてみると理解が進むかもしれない。

「読まなくてもいい本」の読書案内 ――知の最前線を5日間で探検する

 

上記以外にも裁判所から出版差し押さえの仮処分を受けながら、書籍が本屋に並び売れまくった話やオウム真理教事件のさなか、教団に唯一取材ができるメディアとして教団に出入りした話など、興味深い話が多数掲載されている。

彼は編集者として数々のヒットを生み出していた。それ故に、作家としても成功できたのだろう。橘玲さんのファンには是非オススメしたい一冊である。

80's エイティーズ ある80年代の物語

80's エイティーズ ある80年代の物語

アフェリエイトで稼ぐインフルエンサーは金の亡者か?

こんにちは、貧乏アフィリエイターのゴッホです。

金融日記299号でアフェリエイトに関する藤沢数希さんの見解が展開された。

週刊金融日記 第299号 誰も教えてくれなかったWebサービスとアフィリエイトの勝利の方程式、日本も世界も株式市場はロケットスタート、青山の安くて美味しいフレンチバル、暗号通貨で誰かが儲かっている分は...|藤沢数希|note

特にAmazon楽天アフィリエイトの比較論が面白かった。アフィリエイトに留まらず、欧米企業と日本企業の比較論まで発展した。

乱暴にまとめると、「Amazonアフィリエイトシステムが最高で日本のものはクソ。官僚主義と言われる、利益を損ねても規則を忠実に守ろうとしている。」というものだった。

楽天はごちゃごちゃしていたのであまり使っていなかったが、アフェリエイトのシステムもあまりよくないとのことで、今後もお世話になることはなさそうだ。

 

時を同じくして、我らがむぅちゃんがアフィリエイトを開始した。

これまで商品紹介などもリンクなしで行っていたため、議論を呼ぶかな…と気になったが、問題ないようだ。

ソーシャルメディアアカウントのマネタイズについては過去にも書いたが、基本的なスタンスは変わらない。

SNSアカウントのマネタイズについて再考する - ゴッホの備忘録

 

ぼく自身もアフィリエイトを利用しているので、アフィリエイトには賛成だ。しかし、それは使い方次第という条件つきで。

フォロワー側から見た場合、「とにかく金を稼ぐためにアフィリエイトリンク連発、アフィリエイトリンクつきの同じツイートの再ポスト」などのテイカー的な使い方はもはやタイムライン上に表示される広告と変わらない。

一方で「自分が良いと思ったものを紹介し、その最後にアフィリエイトリンクを貼る」使い方は欲しいフォロワーがすぐに商品詳細ページに飛べるギバー的な使い方を言える。

GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代〜読書感想 - ゴッホの備忘録

結局のところ、「自分のためか/フォロワーのためか」という視点でみて、前者ならあまり積極的にフォローやいいね!はしたくないし、後者ならフォロワーからしても気にならないのではないか。

 

商品を紹介する時、アフィリエイト・リンクを貼らずに商品の写真のみを貼ってるアカウントもいるが「私はソーシャルメディアでお金儲けをしてません」という「アンチ・マネタイズ」だと感じている。

「お金2.0」の感想でも触れたが、彼・彼女らはお金よりもフォロワーからの信頼を重要視しており、マネタイズによるユーザー離れを恐れているのかもしれない。

「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」読書感想 - ゴッホの備忘録

 

ただ、ユーザビリティという観点で考えると、アフィリエイトリンクの方が優れている点もある。

ツイートやブログでの紹介を見て購買意欲を刺激されたフォロワーは商品情報を調べるだろう。Googleで検索する手間をかけさせてしまう。一方でアフィリエイトの場合はリンクをクリックすれば商品詳細ページに飛ぶことができる。

どちらの経路で購買しても、フォロワーが支払う金額は同額だ。それどころか、iherbアフィリエイトの様にアフィリエイト経由の方が安く買える場合もある。

金儲けのために同じツイートを連発したり、買ってもいない商品や良いくない商品を勧める、などはアンフォロー対象だが、自分が本当にいいと思う商品を勧める分にはアフィリエイトを使った方がプラスになる点もあるのではないか。

 

インフルエンサー側から見ると、アフィリエイトを用いると金銭的なプラスがあるので紹介するインセンティブになる。

リンクを経由して購入された場合に報酬が支払われるが、その報酬は現金ではなく、amazonポイントなどサービス内でしか使えない通貨だ。

新たな商品を試すことに投資し、また良い商品を見つけて紹介するという好循環を生み出せればフォロワーにも還元される。

ぼく自身Amazonアフィリエイトを始めたことで、読書コストが下がり、たくさんの本を読むことができるようになった。そしてその中から優れていたものをTwitterやブログで紹介している。紹介の裏では実は数々のボツになった本達が眠っているのだ笑

 

インフルエンサーがギバーかテイカーかはフォロワーにはわかるだろう。

優れた紹介をするインフルエンサーは信用を得てさらに売れるようになり、もっと良い紹介をしようというインセンティブが働き正のスパイラルに入る。

逆にフォロワーからぼったくろうとしているインフルエンサーは信用されなくなり、売れなくなるので、低クオリティな紹介を繰り返し、フォロワーも離れていく…という負のスパイラルにハマっていくだろう。

 

「自分もアフィリエイト始めてみようかな」と思った場合、何から手を付ければいいのか。

最初はAmazonがいいだろう。金融日記でも大絶賛されていた様に、Amazonを儲けさせている限りはうるさいことを言われない。

そして、大抵どんな商品も揃っているし、フォロワーのほとんどはAmazon会員なので会員登録の手間がない分購入されやすい。何か自分が使ってみたり商品や読んだ本でいいなと思うものがあればAmazonで探せば大体見つかる。

登録も簡単で、以下から登録すればスマホからもPCからもアフィリエイトリンクを発行できる。

Amazonアソシエイト(アフィリエイト)プログラムに参加しよう!

 

アフィリエイトをやる場合ブログを書いたほうがいいのか?という質問をされたが、必ずしもそうではない。

まずはTwitterに商品紹介とともにリンクを貼り付けるだけで始められる。というか、Twitterに貼り付けたほうが瞬間的には売れる。Twitter→ブログ→Amazonと2段階で遷移させないといけないので、Twitterかけるリソースあたりの売上が低くなりがちだ。それに、ブログをやってない人だとそもそもブログを始めるハードルがある。

ただし、ブログは記事が検索エンジンにひっかかると長期的に流入がある。Twitterだとどんなにバズっても時間が経つと流入はなくなる。

また、検索している人は買うモチベーションがあって、調べているので購入にもつながりやすい。

Twitterはフロー、ブログはストックという整理がわかりやすいかもしれない。

 

Twitterアフィリエイトを売るのがうまいと言えば、LINEの田端さんが最初に浮かぶ。Twitterでバズらせるコツを熟知されているので、うまくアフィリエイトを絡めて拡散させる。下記のツイートは食洗機という高単価商品なので相当な収入があったのではないか。

大前研一さんの「企業参謀」を1300冊売ったことも話題となった。

 

田端さんの様にアフィリエイトリンクつきでバズを生み出せる人は稀だろう。

だが、本の内容のうち、バズりそうなキャプチャとともにリンクをつけることは誰にでもできる。

特に、漫画とかはわかりやすくてバズが起こりやすいかもしれない。

ただ、kindleのキャプチャをTwitterに貼っていいのかが著作権的にOKなのかわからないので、ここらへんは自己責任でお願いしたい。

 

読書 感想+著者メンション+アフィリエイトリンクというパターンだと著者がRTしてくれる可能性が高い。これはブログでも同様の手法が使える。

 

ちなみに、Amazonプライムビデオの映画の感想+動画+アフィリエイトリンクという手法も試しているが 、拡散はされるものの全く売れない…まだユーザーにAmazonプライムビデオが浸透していないためかもしれない。

ビデオ・オンデマンド・サービスのNo.1のネット・フリックスでアフィリエイトをやったほうがいいのではないか…と思って調べたものの、そもそもアフィリエイトの仕組みがないようだ。

 

ブログの企画力で拡散させ、売りまくるという手法もある。

レッティの坂口淳一さんはけんすうさんやLINEの田端さんなどがSarahahで紹介していた書籍をブログにまとめてバズを起こし、ブログ開始2ヶ月目で9万円の売上を上げている。サイバーマンデーなども影響した様だが、フォロワー500人に満たなくてもアフィリエイトで収益を上げられることが証明された。

【ブログ2ヶ月目】2017年12月のPVは35,268、収益は90,275円でした。 | Coの世界

 

最近、Twitterの仕様変更かAmazonアフィリエイトリンクを貼っても画像が出てこなくなった。文字+リンクだけだとTLを流れていってしまうので、Amazonの商品画像を保存してツイートに貼り付けた方がクリック数が増えるかもしれない。

 

紹介した以外にもアフィリエイトで稼ぐ方法はたくさんあるだろう。個人の時代と言われて久しいが、読者の皆さんもソーシャルメディアアカウントでのマネタイズを考えてみてはいかがだろうか。一緒にアフィリエイトで稼いで社畜を卒業しましょう!