好きな小説を紹介する②村上龍

こんばんは。読書大好きゴッホです。昨日好きな小説紹介するということで、東野圭吾さんの中で僕の好きなタイトルを紹介しました。

好きな小説を紹介する① 東野圭吾 - ゴッホの備忘録

反応があったら続きますということで言っていたのですが、あまり反応はなかったです笑 

でも僕がやりたいのでやります。ということで今回は村上龍さんです。

小説が好きな人に出会ったら、どっちの村上が好き?と聞けば、気が合うかどうかは分かるかもしれない。

聞くまでもなく僕は、リュウ・ムラカミが好きである。

 

村上龍さんは、 Google 先生に聞くと、下記の様な説明がされている 。

村上 龍は、日本の小説家、映画監督、脚本家。長崎県佐世保市出身。血液型はO型。武蔵野美術大学在学中の1976年、麻薬とセックスに溺れる自堕落な若者たちを描いた『限りなく透明に近いブルー』で群像新人文学賞、及び芥川龍之介賞を受賞。 ウィキペディア 

ということでやはり最も有名なのは「限りなく透明に近いブルー」だろう。新人にして芥川賞受賞ということで、当時日本人相当な影響を与えたようだ。

ちなみに限りなく透明に近いブルーて何やねんっていう感想を僕は覚えたのだが、オリジナルタイトルは「クリトリスにバターを」だったらしい。

このタイトルタイトル ではおそらく売れなかったり違いない。編集者が物語の中の表現から、「限りなく透明に近いブルー」 を選んだようだが、やはり本が売れるためには、優れた編集者というのは欠かせないのだろう。

新装版 限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)

 

さて村上龍さんの作品だが、 全部とはいかないまでも結構読んだ。有名なのは限りなく透明に近いブルーだが表現力という意味では、後の作品の方がずば抜けて面白い。その中でも僕が特に面白いと思うのは「半島を出よ」と「愛と幻想のファシズム」だ。

半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)

半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)

 

 やはり概略は Google 先生に聞こう。

『半島を出よ』は、2005年に幻冬舎から刊行された村上龍の長編小説である。2007年に幻冬舎文庫から文庫版が出版された。 三人称で章ごとに日本政府の要人から北朝鮮特殊部隊員まで多彩な人物の視点で進行する。執筆にあたっては膨大な参考資料を用い、脱北者へのインタビューも行われている。 ウィキペディア 

 2005年刊行ということで、彼のデビュー作「限りなく透明に近いブルー」からはなんと30年近い時が経っている。しかしながら圧倒的に面白い。

まず描写が異常に具体的で臨場感がある。これは彼の取材力によるものだろう。何かの記事で彼の取材方法について書かれたものを読んだことがあるが、関連する文献を全部読むのはあたりまえ。その場所に行き時間を共に過ごすらしい。そして自分が納得いくまで徹底的に取材するとのことだった。

「半島を出よ」に関しては、北朝鮮家の人々がどのような暮らしをしているのかまたどのよう に育つのかどのような思想を持っているのかということが、非常にリアルに描かれている。

また戦闘シーンもどこでそんなことを調べたのかというくらい事細かな描写がされている。(僕の友人の兵器マニアの弟から言わせると、全然嫌じゃないらしいのだが…素人目からしたら十分臨場感が伝わってくる。)

 

あと三人称で章ごとに視点が変わる、というスタイルの小説は僕は結構好きだ。各キャラクターに感情移入しやすいし、飽きないのでしょうが終わることに次のしょうが読みたくなる。

このスタイルで書かれた小説で最近読んで面白かったのはトレインスポッティングだ。

トレインスポッティング〔新版〕 (ハヤカワ文庫NV)

 

なかなかのボリュームがある本書だが、 面白すぎて一瞬で読了した記憶がある。

確か、北朝鮮の特殊部隊が福岡を占領し、 戦争に秀でた特殊な訓練を受けた男たちが立ち上がり戦うというストーリーだったのだが、両軍ともに 残忍かつ強く魅力的なキャラクターだった。機会があればまた読みたい。


 

愛と幻想のファシズム(上) (講談社文庫)

愛と幻想のファシズム(上) (講談社文庫)

 

こちらも Google 先生に聞いてみよう。

『愛と幻想のファシズム 』は、村上龍の政治経済小説。「週刊現代」に1984年1月から1986年3月まで連載され、単行本は講談社から1987年に出版された。1990年には文庫化されている。 ウィキペディア 

「半島を出よ」よりはずいぶん昔のようだ。 1984年連載開始とのことで、物語の中にソ連が登場する。主人公の鈴原冬二は狩猟家であり、物語の中で独裁者になる。農耕民族に成り下がった日本人を 狩猟を生業とする主人公が 支配する風景はなかなか痛快であった。

ハッカーを使ってアメリカのシステムをハッキングするなど当時としては未来的な描写も多い。

 

先日の畳人ラジオメモ紹介されていたが、希望の国エクソダストークンエコノミーによる北海道独立国家が描かれているなど、彼の作品は未来の日本を正確に予想しているのかもしれない。次は希望の国エクソダスを読んでみたい。

希望の国のエクソダス (文春文庫)

次回は古典小説を紹介したい。