こんにちは。春ですね。新年度ということで、何か新しいことを始めるには良い季節かと思います。喫煙者の皆さんはこの機会に禁煙にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?僕は5回くらい禁煙に成功している大ベテランなのでお伝えできることは多いかと思います!僕が参考にしている禁煙法は「禁煙セラピー」です。著者はアレン・カーさん。イギリスの元会計士でかつては1日100本の煙草を吸っていたとか。禁煙に成功後、世界41ヵ国で85ヵ所以上の禁煙クリニックを開設したとか。そこで行っていたセラピーの内容を本にしたのが本書。肺癌でお亡くなりになった様です。多くの人を煙草の害がら救っていた人が肺癌で亡くなるとは、皮肉ですね…
読むだけで絶対やめられる禁煙セラピー [セラピーシリーズ] (ムックセレクト)
- 作者: アレン・カー,阪本章子
- 出版社/メーカー: ロングセラーズ
- 発売日: 1996/05/01
- メディア: 新書
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禁煙セラピーでの教えと+αで行った禁煙法を紹介していきます。
■ニコチンは最高レベルの依存性を持った薬物
煙草に含まれているニコチンは依存性が非常に強い麻薬物質です。これが煙草をやめられない原因となっています。薬学者のジャック・ヘニングフィールドの薬物の危険度比較表によるとニコチンの依存度を表す"DEPENDENCE"はヘロイン・コカインよりも強い最高レベルの6となっています。
出典:http://gigazine.net/news/20080220_marijuana_safer_than_alcohol/
ヘロイン、コカインはハードドラックとして有名ですね。特にヘロインは19世紀にイギリスが清国に持ち込み、多くの廃人生み出したアヘンの元であるケシから作られています。アヘン戦争なんとういうものが2回も起こり、欧米による中国の植民地化の一因になりました。それもあって、中国は麻薬にはすごく厳しい。ヘロインについて詳しく知りたい読者はダニー・ボイル監督の映画「トレイン・スポッティング」が良い教科書になるでしょう。鬼才ダニー・ボイルと若き日のユアン・マクレガーがヘロインの怖さを教えてくれます。
話が逸れました。喫煙者の方はそんなヘロインよりも依存性が強い恐ろしい麻薬を毎日吸っていることを認識した方がいいでしょう。しかし、煙草がヘロインと異なる点は禁断症状が弱い点です。煙草が吸いたくて夜中に突然目覚める人はいません。そのため、合法麻薬として政府のお墨付きを得てドル箱商品になっています。アルコールとカフェインも同じ理由です。だけど忘れないでください。禁断症状は弱くても、依存性は違法薬物のそれよりも強いです。煙草が法律で禁止されたら、またたく間に煙草の地下マーケットができあがり、1箱3千円といった法外な値段を無法者に払ってでも煙草を吸う輩が現れることでしょう。
■ニコチンは2週間で抜ける
「え、そんなやばいニコチンに依存症になってるなんてもう人生オワタ\(^o^)/」そう思ったあなた、安心してください。ニコチンは2週間経てば身体から抜けます。生理的にはニコチンを欲しなくなります(魔が差すということはもちろんあります)。煙草を吸い続ける限り、ニコチンへの欲求から逃れる術はありません。だけど、頑張って2週間だけ煙草を吸うのを我慢すれば、ニコチンの魔の手から逃れられるのです。禁煙セラピーの中で紹介されていた寓話が印象的でした。
あなたは肌荒れに悩んでいる。ある薬を塗るとすぐに治る。しかし、薬を塗らないとよひどい形で肌荒れはまた現れる。薬を塗るとすぐに治るが塗らないとどんどんひどくななる。この症状の根本的な治療は2週間薬を塗らずに肌荒れを我慢することだ。
(内容うるおぼえですが確かこんな感じでした。無論、薬とは煙草のことです。)
■ニコチンが抜けるまでのつらい2週間をどう乗り切るか
とは言え、「それができたらもうとっくに禁煙成功しているわ!」という人も多いでしょう。僕が2週間乗り切った方法を記載します。
・周りに禁煙を宣言する
ニコチンが生理的欲求に働きかけてくる以上、意思力だけで立ち向かうには限界があります。我々の遺伝子にインストールされている性質を使わない手はありません。「一貫性とコミットメント」です。簡単に説明すると、我々はみな、一貫した主張をしようとする力が働くということです。猿の時代から狩猟石器時代にかけて我々は50人くらいの小集団で生活をしていました。メンバーは基本的に同じ。コミュニティの人間に信頼されることはとても重要でした。言うことがコロコロと変わっていた人は信用されず、助けてもらえないので生死に関わったので。つまり、無意識のうちに「一度した主張は首尾一貫させよう」という力が働くのです。職場でいつも喫煙する煙草仲間に「ごめん!今日から禁煙しようと思ってて今日から一緒に煙草吸えない!でも挫折したらまた付き合って」と言いましょう。あなたの無意識が主張を一貫させるために禁煙を手伝ってくれるハズです。影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか
・ウォーキング+筋トレそれでもダメならランニング
日中は職場の人の目があるし、仕事に集中していれば喫煙を忘れられる。僕にとって魔の時間帯は仕事終了後でした。仕事で意志力がすり減っているし、周りの目もない。「一本だけ吸って明日からまた頑張ろうかな…」なんて自分の中の悪魔が囁く…ここで編み出したのが、「目には目を、麻薬には麻薬を」作戦です。脳内麻薬を分泌させてごまかします。帰りは毎日歩いて帰ってセロトニンを分泌させ、2日に1回筋トレしてテストストロンを分泌させました。それでもまだ吸いたければ20分以上ランニングするとさらにセロトニンが分泌されてニコチンを吸いたい気持ちを吹っ飛ばせます。
・できれば飲酒は避ける
喫煙中、鬼門となるのが飲みの場です。まず、酩酊することで正常な判断ができなくなります。ここで「1本くらいいいか…」と悪魔が囁きます。さらに、お酒を飲みながらの煙草ってめちゃくちゃうまいんですよね。これはお酒が血管を膨張させる→煙草が収縮というコンボでそう感じるみたいです。ちなみに身体にめちゃくちゃ悪いです。最後に、飲みの場には煙草を吸っている輩がいる。普段の生活では自分で煙草とライターを買わない限り、煙草を吸うことはできないのでハードルがあるのですが、飲みの場では「もらい煙草」ができてしまう。こっちが禁煙中と知りながら酔の力も相まって「煙草吸う?」とか聞いてくる輩も出てくる。煙草を吸いたくてたまらない上に酔って正常な判断ができなくなっている中で断りを入れるのは至難の業です。2週間過ぎてからも酩酊するのは避けたほうが良いでしょう。
*禁煙中の人間に煙草を勧めるのは最低の行為なのでやめましょう!
・カフェイン摂取は致し方ない
ニコチン断ちを行なう2週間の間、イライラと一緒に睡魔に襲われます。死ぬほど眠くなるし、集中力を欠いて仕事にならないかもしれません。僕はコーヒー・レッドブルをがぶ飲みして乗り切りました。カフェインも立派な依存物質なのですが、ニコチン中毒よりカフェイン中毒の方が何倍もマシでしょう。カフェインで乗り切りましょう。
■ニコレットなどの代替品はNG
ここまで読んでくれた賢明な読者の方はもう理解されていることかと思いますが、禁煙のキモはニコチンを身体から抜くことです。ニコレットなどの代替品に変えても、煙草は辞められますがニコチン中毒からの脱却はできていません。諦めて一気にやめましょう。たった2週間我慢すれば全てから解放されるます。
■煙草がまずい罠
冷静に煙草ってまずいですよね。煙草をやめてみると、なんであんなにまずくて臭いものを吸っていたのかとあんなにまずいものだったらまた吸ってもすぐやめられるのではないか…それは罠です。
■ヘビースモーカーほどやめやすい
勘違いされがちですが、ヘビースモーカーの方が禁煙に成功しやすいです。煙草をやめてすぐに正のフィードバックを実感しやすいからです。煙草ははっきり言って毒です。やめることで体調がよくなります。また、舌についたヤニが取れ、ご飯の味を濃く感じるようになり、飯がめちゃくちゃ美味しくなります。起きた時の倦怠感がなくなります。肌も綺麗になります。様々な健康上のメリットを禁煙して実感してみてください。
■禁煙のメリットは計り知れない
上記した様に、健康上のメリットはたくさんあります。それだけではありません。
・お金の節約
30歳の1箱500円の煙草を1日1箱吸う人が禁煙に成功したとしましょう。80歳まで生きるとして500円×365日×50年=912.5万円の節約になります。僕が「煙草やめたら900万円あげるよ」って言われたらやめますよね?
・時間の節約
移動など含め1本吸うのに10分かかるとして10分×20本×365日×50年=60,833時間。わお!もちろん煙草吸いながら話したり本読んだりメール打ったりできるわけですが、膨大な時間です。参考までに資格試験の勉強時間の目安を上げておきます。全部取ってもお釣りがきますね。
・意志力の節約
煙草を吸っていると、煙草を吸っていない時は常に煙草を吸いたくないります。煙草のことを忘れられるのは煙草を吸っている時だけという皮肉です。煙草をやめるともう煙草のことを考えなくて良くなります。精神的をニコチンから開放させましょう。
■2週間を終えた後の注意事項
2週間を終え、身体からニコチンが抜けきった後も煙草を吸いたいという欲求は時折舞い降ります。脳が煙草を吸うことによる快感を記憶していしまっているからです。そして、辛かった2週間も時間が過ぎると風化してしまいます。「またやめればいいや」ぐらいに思って吸ってしまうこともあります。大事なことは絶対に吸わない。です。記憶を失う程の酩酊は避けたほうがいいでしょう。記憶はないけど朝起きたら煙草を吸った形跡があったということがありました。
■それでもやめられないあなたに
どうしてもやめられない。気持ちはすごくわかります。僕も何回も禁煙に失敗しました。そして落ち込むこともないです。上述した通り、煙草は最強の依存性を持った麻薬なのです。むしろ、禁煙に成功した人を称えるべきでしょう。それでも諦めないでください。何回もトライしていれば、煙草から開放されるその日は来るはずです。
いかがでしたしょうか?禁煙を始めることは簡単です。特に準備もいりません。今持っている煙草とライターを捨てるだけです。禁煙外来に行く必要もありません。その分余った時間とお金は他のことに投資しましょう!良き禁煙ライフを!
読むだけで絶対やめられる禁煙セラピー [セラピーシリーズ] (ムックセレクト)
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